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令和二年(2020年度)の全国平均年収について
今回は、2021年3月31日に公表されたばかりの、令和二年(2020年度)のサラリーマンの全国平均年収データを紹介します。
今の自分の年収と全国平均を比較することで、現在の自分の立ち位置が見えてくると思います。
情報ソースも、400万人以上のデータを参考にしている、かなり信憑性の高い内容になっています。
併せて、年間賞与(ボーナス)、時給換算、年間労働時間など、気になるデータも紹介しますので、是非参考にしてみてください!
結論:平均年収は男性546万円/女性382万円
今回は記事が長くなるため、結論から先に述べさせていただくと、2020年度の男女別平均年収は以下の通りです。
平均年収→546万円
平均年齢→43.8歳
平均時給→2,556円
平均年収→382万円
平均年齢→42.0歳
平均時給→1,894円
でした。
グラフと表で見ると以下の通りです。
男性
■男性詳細
女性
■女性詳細
自分の年齢で見てみて、「ちょっと高くない?」と思った方も多いと思いますので、どこから取得したデータなのかや、実態と乖離している理由、実態に近い年収データについて、これから解説します。
年収のデータソースについて
このブログでは最も信頼性と根拠があるデータを紹介したいので、「厚生労働省 賃金福祉統計室」が毎年調査、公表している【賃金構造基本統計調査】の情報を抜粋しています。
厚生労働省が長年調査している方法のため、信頼性は抜群で、全国の都道府県、年齢、学歴、性別などのカテゴリに分けた労働実態のデータも収録されています。
毎年の調査サンプル社数(事業所数)は、若干ばらつきはありますが約55,000~57,000社で、従業員数は400万人以上です。
よく転職メディアが独自に調査した年収データを記載していることがありますが、せいぜい数百名から良くて数千名程度のデータなので、400万人以上のデータが収録されているのは、国の調査機関ならではです。
なお、平均年収とよく比較されることがある、”中央値”については、残念ながらこちらには収録されていません。
実態と乖離している理由
上記の年収データは、記載した通り、平均年収のデータとなっています。
さらに、対象者のうち34%が社員1,000人以上の大企業で、37%が社員100名以上の中堅企業です。
社員数が多い大企業、中堅企業のデータが多く含まれているため、実態よりも大きな年収になっています。
ただし、次の項目で、100名以下の会社の平均年収もまとめてあるので、そちらのほうが実態に近い数字になっています。
あなたの会社規模で比較する、本当の平均年収
賃金構造基本統計調査の調査データでは、労働者10名以上の事業所が調査対象となっており、調査区分としては、以下のようになっています。
- 10~99人
- 100~999人
- 1,000人以上
- 10人以上すべて(1~3すべて)
最初に紹介した全国平均年収は、4にあたります。
大多数の人が働いている企業規模の年収レンジも把握できるよう、1~2の区分の年収と時給データも紹介します。
■10~99人の企業
男性
女性
10~99人の企業の年収を整理すると、
平均年収→449万円
平均年齢→45.6歳
平均時給→2,068円
平均年収→340万円
平均年齢→43.2歳
平均時給→1,668円
でした。
全体平均と比較して、男性は-97万円、女性は-42万円でした。
■100~999人の企業
男性
女性
100~999人の企業の年収を整理すると、
平均年収→532万円
平均年齢→43.2歳
平均時給→2,507円
平均年収→384万円
平均年齢→41.9歳
平均時給→1,918円
でした。
全体平均と比較して、男性は-14万円、女性は+2万円でした。
こちらはあまり男女ともに差はなく、女性はむしろ全体平均よりもプラスでした。
比較考察
上記2つで見ると、おそらく、10~99人の区分が自分の実態と近い人が多かったのではないでしょうか。
また、社員規模が100名を超えると給料体系もぐっと上がるようですが、調査では100~999名以下とかなり幅が広いため、100名以上の会社であれば給料が高い、とも断言はできなさそうです。
また、時給に関しては、男性だと2,000~2,500円程度、女性は1,600円~2,000円程度が平均的と言えそうです。
一方で、女性は日本ではまだまだ社会的地位が低いためか、年収格差が激しく、各年代区分で男性に比べて100万円以上、年収が低いです。
まとめ
ここでは2020年(令和二年)の全国平均年収、労働時間、時給などを紹介させていただきました。
あなたの実態と近い、納得の出来る結果はあったでしょうか?
改めてまとめに入ります。
- 2020年の全体平均年収は男性546万円/女性382万円
- 10~99人の企業の年収が実態に近い
- 男女格差は大きく、女性の方が年収が100万円以上低い
今回は年収だけでなく、年間労働時間と時給単価も紹介させていただきました。
昨今、ワークライフバランスを意識する人も増え、残業のない企業への転職や、休日が多い企業への転職を考えている人が増えています。
残業や休日出勤で疲弊しないよう、自分の時給単価も意識したいところですね。
以下の記事では、自分の年収や残業時間などを入力するだけで、時給が計算できるツールを公開しています。
自分の時給を計算したことがない方は、ぜひ計算してみてください。
一歩上のステージに立てるよう、実態を知って努力していきましょう!