コラム

【転職】新時代の売らない営業「カスタマーサクセス」とは?

はじめに

今回は、近年求人数が増加している注目の新職種「カスタマーサクセス」について解説します

求人サイトを見ている人はこの言葉を目にしたことがあるかもしれません。

しかし、業務内容については詳しくわからない人も多いのではないでしょうか。

それもそのはず。近年出てきた言葉で、新しい職種です。

今回はカスタマーサクセスがどんな仕事で、どんなスキルが身につくかなどを解説していきます。

後半では、どうすればカスタマーサクセスになれるかも書いているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

カスタマーサクセスとは

まず、カスタマーサクセスにについて解説します。

■カスタマーサクセスとは

顧客が製品・サービスを使うことで成功し、望ましい結果を達成することを支援するビジネス方法である。カスタマーサクセスは、関係に焦点を当てた顧客管理であり、相互に有益な結果を得るために顧客とベンダーの目標をあらかじめ調整しておく。カスタマーサクセス戦略が有効に働くと、顧客ロイヤリティを上げ、顧客離れを減らし、追加購入の機会を増やすことになる。 カスタマーサクセスの目標は、顧客を可能な限り成功させることであり、これにより、企業の顧客生涯価値(CLTV)が向上する。

Wikipediaより

小難しいので、噛み砕いて言うと、

「お客様に自社製品を満足して使い続けてもらい、成功体験を積んでもらうためのサポートをする」

と事です。

要するに、解約せずに使い続けてもらったり、追加購入やアップグレードをしてもらうことで、売上に繋がりますし、お客様満足度も向上します。

お客様の満足を高めつつ、売上確保にも貢献する職業と言えるでしょう。

また、

「従来の営業とは何が違うの?」

や、

「カスタマーサポートとも違うの?」

という疑問も出てくるかもしれないため、そちらについても解説します。

営業との違い

従来の営業は、お客様にサービスや製品を販売することが主な仕事です。

売るために新規顧客のリストアップや、電話アポや訪問を獲得し、お客様に購入してもらうことがゴールです。

購入したお客様のアフターフォローをすることもありますが、メイン業務は新規開拓のため、アフターフォローに手が回らないケースが多いです。

私も営業として働いていましたが、購入後の問い合わせ窓口として立つことはあるものの、とても「お客様の成功体験」をサポートする余裕はありませんでした。

新規で売上を立てるのが営業の役割のため、売上に直結しない「お客様の成功体験」はどうしても後回しになります。

そのため、新しく出てきた職業と言えるでしょう。

特に、近年ではSaaSなどのサブスクリプションモデルのビジネスも多く、解約されないことも売上に直結します。

カスタマーサクセスに力を入れる企業も増えてきたため、求人数も増加しています。

カスタマーサポートとの違い

カスタマーサポートとカスタマーサクセスの一番の違いは、

受け身か攻めか

です。

カスタマーサポートは、お客様からメールや電話で、使い方の相談や契約内容の相談が入り、それに対して対応を行います。(受け身)

一方、カスタマーサクセスは、お客様が何に困っているのかを自分で探し、解決方法を考え、お客様に提案します。(攻め)

お客様満足度を高める、という意味では同じですが、アプローチ方法が全く逆方向です。

受け身なほうが性に合っている、という方はカスタマーサポートへの就業も視野に入れるといいでしょう。

どんなスキルが身につくのか

次に、カスタマーサクセスという職種でどのようなスキルが身につくのか、整理します。

大きくは次の3つです

  1. 傾聴力
  2. 課題解決力
  3. 調整力

一つ一つ簡単に解説します。

傾聴力

すでに自社製品を使っているお客様の課題解決が一つのミッションのため、お客様が何に困っていて、どうしたいのかを明確にする必要があります。

そのため、お客様のリアルな意見を忌憚なく吸い上げる傾聴力が必要です。

人の話を最後まで聞くのが苦手な方や、ついつい自分の意見を主張しがちな方は難しいでしょう。

課題解決力

「傾聴力」にも少し関連しますが、お客様の意見を吸い上げる際に、

「なぜお客様はそう思ったのだろうか?」

や、

「どの機能を改善すればこの問題を解決できるのだろうか?」

という、問題点を想像しながら解決するための思考力が必要です。

お客様の意見を的確に傾聴した上で、「次なる改善策」を具体的に落とし込んでいく必要があります。

調整力

次に調整力です。

課題が特定できたら、それを解決するために、社内のサービスや開発部門の担当に連携します。

製品の仕様を変更する必要があるかや、どのぐらいの期間がかかるかなど、課題の重要度に合わせて社内で調整する必要があります。

売上に直結する課題であれば対応する必要がありますが、どのぐらいの期間がかかるかや、そもそも対応できるのかどうかなどを、社内の関係者を巻き込んでバランス良く調整する必要があります。

調整力もそうですが、高いコミュニケーション能力も身につくでしょう。

カスタマーサクセスに転職するには?

いよいよ、カスタマーサクセスになるために必要なスキルをまとめていきます。

カスタマーサクセスという職種は、ここ数年でできたばかりのため、経験者は少ないです。

そのため、必ずしもカスタマーサクセスの経験は必要ではありません。

次に挙げる経験をされている方は、カスタマーサクセスに転職できる可能性はあります。

  1. 法人営業経験(SaaSなど取り扱いがあれば尚可)
  2. カスタマーサポート
  3. システム導入サポート
  4. 求人を出している会社の業界でサービス利用や顧客折衝した経験

1~3についてはそのままなので、あまり説明は不要かと思います。

法人の営業経験やお客様のサポートと経験があれば、顧客満足度向上のための戦力になる可能性はあると判断されやすいでしょう。

4については、例えば医療業界でSaaSサービスを展開している企業がカスタマーサクセスの求人を出していたとします。

自分が医療業界に身をおいていて、実際にサービスを使う立場として利用してた場合、現場の利用者目線で考えることができることは大きな強みです。

ただ、それだけでは不十分で、お客様(患者さん)に寄り添ったコミュニケーションをとって悩みを解決した、などのエピソードが必要です。

カスタマーサクセスには、傾聴力と課題解決力が必要です。

それらを兼ね備えているエピソードがあれば、採用される可能性も高まるでしょう。

どこで求人を探すべきか

ここまで読んで、カスタマーサクセスに興味が出てきたら、次にどうやって探すか、です。

主な求人サイトから、「カスタマーサクセス」と検索してみて、出てきた求人数が多い順に掲載します。(2021/9現在)

  1. リクルートエージェント:1006件
  2. doda:869件
  3. マイナビエージェント:783件
  4. リクナビNEXT:464件
  5. Wantedly:72件

おすすめはリクルートエージェントとマイナビエージェントです。

3位のリクナビNEXTの求人のほとんどがリクルートエージェントの求人で、どちらも転職エージェントからのサポートも受けることができます。

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マイナビエージェント

次いで、求人サイトの中では、求人数が多いdodaもオススメで、検索するだけなら会員登録もいらないので、まずはこちらで興味のある職種でどんな募集があるのか、見てみると良いでしょう。

カスタマーサクセスへの転職ならdoda

また、Wantedlyにはベンチャー企業が多く掲載されており、他の求人サイトでは首都圏や大阪・福岡などの都市圏での募集がほとんどですが、フルリモートOKの企業の掲載もあります。

興味があれば、サイトを覗いてみましょう。

まとめ

今回はカスタマーサクセスについて解説しました。

サブスクリプションモデルのビジネスが増える昨今、今後さらに求人数が増えることが予想されます。

今後必要とされるスキルも身につきますし、カスタマーサクセスを経験したあとのキャリアの選択肢も増えるでしょう。

ゴリゴリ売り込む営業が苦手だ!!

という方は、検討してみてはいかがでしょうか。